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ニュースリリース

2015年3月19日
安全

酔客の行動特性を踏まえた春期におけるホーム安全の取り組みについて

 JR西日本では、「安全考動計画2017」においてホームの安全を重要な課題と位置づけ、ホームでの列車との接触や線路内への転落を防止する取り組みを積極的に推進しています。
 ホームにおける鉄道人身障害事故は全国的に増加傾向にあり、その原因をみると約6割がお酒を飲み過ぎたお客様(以下、酔客)によるものです。そこで、当社の安全研究所では、酔客による線路内への転落や列車との接触に至るホーム上での動きを、実際に発生した事象から分析しました。その結果、いくつかの傾向を把握することができ、これを踏まえて当社ではハード・ソフト両面からさまざまな事故防止策を展開しています。
 特に春期は、歓送迎会やお花見により飲酒が増えるシーズンであることから、ホームからの転落事故などの危険性が高まります。この春もホームからの転落等防止キャンペーンをはじめさまざまな取り組みを推進します。

詳細

1 酔客の行動特性について
【転落の様態】
 ・ホームにいる酔客が突然線路に向かってまっすぐ歩き出し、そのまま転落する(約6割)
 ・直立状態の酔客が、突然大きくバランスを崩して転落する(約3割)
 ・ホーム端を線路に並行して歩行し、ふらついて足を踏み外して転落する(約1割)
 ※注釈 大半の酔客は動き出してから数秒で転落しており、転落を防止するには危険な状態の酔客を早期に発見し、対応する必要があることが明らかになった。

【転落した酔客に見られる前兆行動】
 ・上半身が前後に揺れていて、揺れにつられて足がふらつく
 ・千鳥足(前後左右に大きくふらついたり足がもつれたりして、まっすぐ歩けない状態)
 ・柱や壁にもたれかかり、首や上半身を大きく揺らしたり、もたれたまま眠ったりする
 ・理由もなく何本も列車を見送ったり、長時間ホームに滞留したりする
 ・ホームにしゃがみこんだり、ホームのベンチにだらしなく座って眠っている

2 酔客の行動特性を踏まえた取り組み事例について
 ・酔客が立ち上がった際、線路への転落を防ぐため、ホームベンチの設置方法を工夫
 ・前兆行動のあるお客様を早期に発見する遠隔セキュリティカメラの開発
 ・転落に至る傾向とその対策を記した「お客様見守りハンドブック」の作成
 ・酔客にフォーカスを当てた動画、ポスターなどによる啓発活動の実施
 ・酔客対応を主な目的とした主要駅における警備員の配置
 (ポスターイメージ)

 ポスター


3 ホームからの転落等防止キャンペーン(春期)の概要について

(1)実施期間
 平成27年3月20日から4月19日まで

(2)実施エリア
 JR西日本エリア内

(3)実施内容
 京阪神10駅で警備員の配置(4月12日まで)、動画・ポスターによる啓発、車内や駅での注意喚起放送の実施、主要駅でのノベルティーの配布(4月3日)、駅構内の営業店舗によるノベルティーの配布(京阪神・広島エリアで4月以降)

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